感性の違いは恋愛のハードル

私はできる限り自分が良いと思ったものを好きな人にもそう感じてほしいと思います。
多くの人がそうだと思います。
しかし感性というものは強制できるものではなく、また感性の違いほど恋人同士の間を埋めるのが難しいものはないと思います。

私は社会人になってまもなくして当時付き合っていた彼と旅行に行きました。
学生時代と違い、なかなか忙しく二人で会うことが久しぶりだったので、私はとてもその旅行を楽しみにしていました。

私たちはあるお寺に行きました。
とても精巧な細工を施されているお寺で彼は作りに感動していました。
もちろん私も感動し、圧倒されていましたが、私はそこであるものを発見しました。

それは木に開いた大きな穴です。
こんなに大きな穴の開いた木を使っていても何百年も変わらず素晴らしさをたもっていられるお寺はすごいなと思い、この穴すごいね、と彼に言いました。

すると彼はものすごく引いた顔をして、こんなに素晴らしいお寺を見て木の穴に感動するなんておかしいんじゃないのと言ってきました。
その時はそれ以来その話はしなかったのですが、私の中ですごいと思ったことと、彼の感性があまりに違うのが浮き彫りになった時でした。

その旅行が終わると私たちはすぐに別れてしまいました。
彼の方から別れを切り出されたのですが、感性があまりに違うと思ったからと言われました。

その時は悲しくてあんなつまらないことを言わなければよかったと思いましたが、今となっては自分の感性を押し殺して、相手に合わせる恋愛を長く続けることにならなくて、逆に良かったなと思います。

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